お葬式には香典がつきものですが、そもそも香典はどんな意味合いがあるのでしょう。お香の代金を添えるとか、お香を備えるというのが、香典においての意味です。お葬式に参列するときには、今では普通に持参しています。しかし昔のお葬式では、香典に現金を包むのは、武士階級の人間のみだったため、ほんの一部の人間だけだったのです。
本当に昔の話になると、農民が多い時代は香典といえば、食料の野菜や米を持ち寄るのが一般的でした。都市部において現金を包むようになってきたのは、明治の時代に入ってからのことです。平民であっても、香典にはお金を包むということを始めました。ですが農村部においては、香典は昔は食料だったのです。
本当に田舎の農村部においては、現代の世の中にあっても、香典が食料というところも、ほんの一部は残っています。ですが現代の場合で多いのは、お香や食事などもすべてを、喪家で準備をするスタイルが多くなっています。ですからその代わりに、参列する人間は香典として、現金を包む湯になったという由来があるわけです。昔の葬儀は今みたいに、セレモニーホールで全てお任せするスタイルではありませんでした。
村単位とか、その土地のコミュニティで行われていたことです。近所の人が亡くなれば、その地域の人間が一斉にお手伝いに集まって、すべてを手助けしてくれていたのです。そのおかげで昔は、喪主や遺族はゆっくりと、故人とお別れができたというわけです。